洋菓子

 


子供の頃、ケーキなどを食べる機会はそうそうなかったが、わが家では自転車で買いに行ける学芸大学の「マッターホーン」のケーキが定番で、たまに買ってきてもらえると、包装紙をブックカバーにしたりして大切にとっていたのを覚えている。最近ではすっかり有名店になって、バームクーヘンは予約でないと買えないとか聞くが、いつか義母に買ってきてもらったとき、包装紙が昔のままでうれしかった。

今はデパ地下で東京のみならず、ありとあらゆる店のスイーツが買えてしまうので、特定のお気に入りはあまりないのだが、大学生からOLの頃には、いくつかあって、そのうちのひとつが赤坂「しろたえ」のレアチーズだった。

夫がたまたまお店の前を通りかかったら、雨で列がなかったからと買ってきてくれた。何年ぶりだろう。少なくとも、令和になってからは一度も食べてないし、もしかしたら10年どころか20年ぶりかもしれない。

せっかくだからとレアチーズ以外も買ってきてくれたのだが、食後に全て半分ずつ食した結果、やっぱり、ここはレアチーズだね、と意見が一致した。小ぶりだが、その分値段も良心的。奇をてらっておらず、きっと変わらないところがよいのだろう。

ちなみに、他の定番は、銀座「マキシム」のナポレオンパイ、「トップス」のチョコレートケーキ、「小川軒」のレーズンウィッチ、など。そういえば、原宿の「マリオンクレープ」や、表参道のハーゲンダッツ路面店に並んだこともあったっけ。いずれも、今では食べることもない。

そのうち、人が集まるときに、懐かしのスイーツ大会でもしてみようかな。

いくら小ぶりとはいえ、全部は食べすぎ・・・