ハルキスト

夫の友人がアメリカから出張で来ていて、この時期、レストランはどこも混んでいるので、週末に夫の実家で集まることにし、おさんどんとして参加した。

聞けば3回目の来日で、金融系の仕事ということもあり、寿司・刺し身・天ぷらなどはご馳走になっているから、普通の和食が食べたいとのこと。事前にメールで確認し、おでん、豚汁、炊き込みご飯など、至って日常的なものを用意した。

ケンタッキー出身で、テネシーとワシントンDCの大学で学んだ彼は、かなりの親日家で、箸も器用に操り、出したものを全部美味しいと食べてくれた。

何より驚いたのが、時間があった日中に、早稲田大学の国際文学館、通称村上春樹ライブラリーを訪れたのだそう。我々がその大学の出身であり、存在は知りつつも行ったことがないというと、逆になぜ行かないのかと不思議がられた。

全部ではないかもしれないけれど、翻訳された村上作品はかなり読んでいて、映画化された「ドライブ・マイ・カー」は良かったけれど、英語で観たいから、ケビン・コスナーか誰かの主演でリメイクしてほしいと言っていた。そして、彼は、絶対ノーベル文学賞を取るべきだと力説もしていた。

かなりお酒が進んでから出た話なのと、あいにく、居合わせた日本人3人ともそれほど村上作品を読んでいなかったので、あまり深くは話を掘り下げられなかったが、あの世界観は、国を超えた普遍性がとてもあるらしい。

家に帰ってから、どれか読み返してみようと、本棚を探したが、1冊もなかった。「ノルウェイの森」の赤と緑の分厚い上下巻や何冊かの文庫本を持っていた記憶があるが、どの時点で手放したかも覚えていない。「1Q84」は借りて読んで返したのは確かなのだけれど。

今度、実家で探してみよう。そして、村上春樹ライブラリーには、早晩行かなくては。


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食べ散らかしてしまったので、食事の写真はなし
咲いていたら都内の名所のどこかに案内する予定だったが、全然だったので、気持ちだけ